BACnet の基礎知識とwatanabe対応製品をご紹介

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BACnet導入の
メリット

[営業担当、BACnet 対応製品を語る]
最適かつ自由なビルディングオートメーション
(BA)を適切なコストで実現

自由度の高いビルシステムを構築できることから、2020年東京オリンピックに向けたビルの新築・改築需要の高まりとともに、いよいよ本格的な普及期に入りつつあるBACnet。その導入のメリットや、対応するwatanabe製リモートI/O(WBIシリーズ/WRBIシリーズ)の特長について営業の担当者がご説明します。
[担当者紹介] 営業本部営業部 システム営業グループ長 山内(左) 営業本部営業部 システム営業グループ 秋田(右)

BAになぜ標準プロトコルが必要なのか?

多くのビルで採用されているビル自動管理制御システム(BACS)。しかし、これまでのBACSは、空調や電気、衛生など、それぞれのサブシステムがメーカーごとに"独自の言葉"で話しているようなものでした。
サブシステムの統合には"翻訳機"として通信変換器が必要となり、コスト増の一因となるとともに、維持管理も複雑にならざるをえませんでした。そこで誕生したのが、システムの「共通語」となるBACnetプロトコルです。

その最大の特長は、オープンシステムであること。従来は、構成もコストも、主導権を握っていたのはサブシステムのメーカーでした。しかし、オープンシステムであれば一つのメーカーに縛られることなく、最適な機器を組み合わせて自由にシステムを組むことができます。これにより、目的に最適化したシステム構築が可能になるとともに、初期コストはもちろん運用や更新にかかる費用も低減できます。

なぜwatanabeはいち早く対応できたのか?

BACnet には、Ethernet LANを媒体とする「BACnet IP」と、ツイストペアケーブルを利用するフィールド側の「BACnet MS/TP」があります。国内では、2016年8月、BACnet MS/TPに対応したリモートI/O「WBIシリーズ」を、いち早く弊社が発売開始しました。

実は、BACnet以前にも同様のオープンプロトコルとして「LonWorks※1」があり、六本木エリアや品川駅前エリアなどビルの建築ラッシュが続いた2000年頃、多くのビルに採用されました。弊社でも対応製品を提供していましたが、LonWorksネットワークの設計やメンテナンスには専用のツール(LonMaker®※2)が必要でした。ネットワークを設計したり、増設や更新をするためには、精通した技術者が必要となることが普及の課題になりました。また、専用ツールの利用にロイヤリティーが発生したり等、コスト面でも課題がありました。

こうした中、弊社が注目したのがBACnetです。情報収集を重ねた結果、海外ではデファクトスタンダード(業界標準)になりつつあることがわかり、得意先や多くのビル機器メーカーでも採用が始まっていました。そこで、フィールド側(BACnet MS/TP)は今後も市場が広がり、これからのビルシステム構築に不可欠であると判断したのです。

※1 : LonWorks:米国エシェロン社が開発した知的分散制御ネットワーク技術
※2 : LonMaker®は米国およびその他の国におけるエシェロン・コーポレーションの登録商標です

これだけある、WBIシリーズ/WRBIシリーズの優位点

弊社ではBACnet MS/TP対応リモートI/Oとして、「WBIシリーズ」および「WRBIシリーズ」の2つのシリーズを提供します。
WBIシリーズの最大の特長は、そのコンパクトさ(外形寸法:110(H)×65(W)×48(D)mm)です。分電盤や動力盤内部に設置できるため、リモートI/O専用の盤も盤間の信号線の配線工事も不要。接点数は8点(デジタル入力8点/デジタル入出力4点)で、分散配置に最適です。リモートI/Oは5年や10年ごとの定期メンテナンス時などに更新するのが一般的ですが、WBIシリーズは端子台が外れるモジュール式のため、更新や試験などに要する作業工数を大幅に削減できます。

一方、WRBIシリーズは、接点数が16点。外形はLonWorks対応機器を踏襲しているため、これまでに多数導入され、そろそろ更新時期を迎えるLonWorks対応リモートI/Oの置きかえに最適です。プラグイン式のため、端子台は既設のまま流用でき、本体のみ交換することで作業工数とコストを削減できます。

いずれも電源・通信・入出力機能が一体化したオールインワン型なので、別途電源ユニットや通信用ユニット、ベースを用意する必要がありません。このため省スペースで無駄がなく、これから主流になる分散設置に最適です。発売済みのWBIシリーズはオフィスビルをはじめ、ショッピングモールや物流倉庫、温泉施設、福祉施設など、多くのビルシステムにすでに採用され、稼働しています。
お客さまからも、「スペースが限られた場所で、計量や状態の信号を1台で取得できること」、「リモートI/Oを分散設置して多数使用する現場ではコスト面で圧倒的に優位なこと」が高く評価されています。

BACnetへの対応こそ、これからの躍進の鍵

ビルディングオートメーションの通信プロトコルは、今後BACnetが主流になっていくことでしょう。高機能なインテリジェントビルはもちろん、それらを地域単位で束ねたスマートシティへと、ビル自動管理制御システム(BACS)はさらに発展していきます。

弊社では今後も、目的に最適化した自由なビルシステム構成を可能にするBACnet対応製品の拡充をさらに進めてまいります。また、近年のビル建設現場では、熱中症対策やセキュリティー強化など施工以外の要件が増え、必然的に工期が圧迫されるため、短納期への要求が増えています。こうしたニーズにも、弊社ならではの充実したサポート体制で、迅速な納品を実現しています。
ビルの規模にかかわらず、中央監視や自動制御をお考えなら、ぜひお気軽にご相談ください。