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サニタリー仕様とは?

2025.02.26

サニタリーとは食品・医療品・半導体などの製造過程において、衛生管理を考慮し異物や微生物のない清浄状態を維持できるようにすることで、具体的には下記を満たした仕様が求められます。

求められる要件

◇微生物増殖の最小化
◇容易な洗浄性
◇設備・機器の迅速かつ容易な着脱性
◇製品の安全性に影響を与えない材質
◇接液面の表面仕上げ

食品の分野では食品衛生法にて製造、殺菌、保存などの諸条件が基準化されており、医薬品の分野ではGMP(Good Manufacturing Practice:薬事法に基づき厚生労働大臣が定めた「医薬品等の品質管理基準」)に衛生管理基準が定められています。

温度センサーにおけるサニタリー仕様

食品や医薬品、半導体の製造過程において上記要件を満たすためには、配管にステンレス製サニタリーパイプを、その接続にヘルールを用い、接液部の表面処理は電解研磨を施します。温度センサーの場合も同様の仕様が求められます。
一般的にはIDF/ISO規格のヘルールを用いることが多く、IDF(International Dairy Federation)とはヨーロッパに本部を置く国際酪農連盟を示します。現在はISOとの整合化によりIDF/ISOヘルールと呼ばれています。
また、表面仕上げはバフ研磨による下地処理の後、電解研磨を施すことが一般的です。

バフ研磨と電解研磨

バフ研磨とは、布製またはその他の材料で作られた研磨輪(バフ)の周囲(表面)に種々の研磨剤等を付けて回転させ、素材を研磨する機械的な方法です。そのため、加工を施した表面は一見鏡面状態に見えますが、変質層が存在し、細かい傷が無数に存在しています。このような状態では耐食性が低下し、サニタリーの基本である洗浄性、清浄性も損なわれます。
そこでバフ研磨で下地処理をした後に電解研磨を施します。電解研磨とは電解研磨溶液中で金属(ステンレス等)をプラス側にして直流電流を流し、金属表面をミクロン単位で溶解させる電気化学的な方法です。
金属表面は変質も無く、平滑性にも優れていますので、汚染物の付着が少なく、サニタリー仕様では一般的に用いられる方法です。

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