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補償導線とは?

2025.02.26

補償導線とは、組み合わせて使用する熱電対とほぼ同一の熱起電力特性を持つ導線のことで、熱電対と受信計器の接続に使用されます。
熱電対の種類に適合した種類および記号、温度による使用区分、構成材料、識別(色分け)、熱電対と接続接点温度、補償導線自体の許容誤差がJISで規格化されています。
熱電対用補償導線はJIS C 1610で規定され、最新版はJIS C 1610-2012となっています。

なぜ補償導線が必要か

熱電対を使用するにあたり、測温点と計測点が離れている場合、熱電対線を伸ばすことで以下の問題が発生します。

コストがかかる

熱電対線は高価なので、長距離配線時は大きなコストが発生します。

抵抗値が高くなる

熱電対線は通常、熱起電力への影響を避けるために単線で使用することを前提としており、長距離で使用すると抵抗値が非常に大きくなります。接続機器によっては、抵抗値から断線と判断したり温度補正をかけたりと、正確な計測ができなくなることがあります。

強度や柔軟性の不足

熱電対線は強度的に弱く、屈曲動作にはきわめて不利な構造になっています。配線時の引っ張りや、架空配線のように自重がかかる配線や、屈曲性を求められる配線時に断線などを引き起こす可能性があります。

このような問題を解決するために、補償導線を使用して長距離配線を行うようにしてください。

補償導線の種類および記号

補償導線の許容差

補償導線の使用区分と絶縁体の材料

補償導線の識別

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