シースとは金属のチューブの中に導線を入れ、酸化マグネシウムを固く充填して絶縁したものです。
シース先端から抵抗素子を挿入し、素子引出し線とシース導線を結線後、先端を封止したものをシース測温抵抗体と呼びます。
シース測温抵抗体の構造
- シースとは一般的に無機絶縁ケーブルと呼ばれ、シース内に導線を入れ絶縁物(酸化マグネシウム)を固く充填したものです。
- シース外径はφ2.8~φ8と比較的細い形状であり、シース材質はオーステナイト系ステンレス鋼(主にSUS316)が用いられます。
- シースの先端から抵抗素子を挿入し、素子引出し線とシースの導線を結線後、シース先端を封止したものをシース測温抵抗体と呼びます。


シース測温抵抗体の寸法
JIS C 1606 – 1989 ではシース外径を下表のように規定しています。また、シースの肉厚はシース外径の1/10以上と規定されています。
(注)弊社標準はφ3.2、φ4.8、φ6.4、φ8.0となります。
(注)現在JIS C 1606 は廃止となっており、本数値は参考となります。

シース測温抵抗体の特長
- 柔軟性に優れているため、曲げ加工が可能
- 長尺のものが製造可能 (注)最長長さはシース外径により異なります
- 外径が細いので、狭い場所への設置や、早い応答速度を求められる際に有利
- 絶縁材が固く充填されているため、比較的振動に強い
- 使用温度が-196~+500℃で、幅広い温度計測に対応
使用上の注意
- シース先端には抵抗素子が入っていますので、先端から100mm以内では曲げないでください。
- 最小曲げ半径はシース外径の5倍以上としてください。
- 同じ箇所で何回も曲げ延しをすると、断線やシースに亀裂が入る場合がありますのでご注意ください。

